浄土真宗本願寺派で「檀家」より「門徒(もんと)」をよく使うのは、言葉が指している“関係性”が違うからです。
「檀家」と「門徒」のニュアンスの違い
檀家
もともと「寺を経済的に支える家(家単位の所属)」という色が強い言葉です。
江戸時代の**寺請制度(檀家制度)とも結びつきやすく、「家が寺に属する」という響きになります。
門徒(本願寺派では「門信徒」「ご門徒」など)
「門」は(阿弥陀仏・本願寺の)教えの“門”の意味合いで、
教えに帰依する人=信心の主体は“個人”という立て方になります。
「家の所属」よりも「み教えを聞き、念仏申す人」という宗教的な意味が前面に出ます。
なぜ浄土真宗は「門徒」を大事にするのか
浄土真宗は、修行の成果や寺との“取引”で救いを得るのではなく、阿弥陀仏の本願をいただく教えです。
だからこそ、寺との関係を「支える家」っぽい言い方(檀家)より、
教えに遇い、帰依する人という言い方(門徒)
を選ぶほうが、教義のニュアンスに合います。
実務的には、浄土真宗でも世間一般の会話で「檀家」と言う場面はありますが、本願寺派の公式寄りの言い方・寺内の呼称としては「門徒」がしっくりくる、という感じです。